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ペットの死傷による賠償の範囲について

医療行為をするにあたり、決してミスがないということは、不可能ですから、ペットについても、医療過誤(動物の死傷事故)が起きてしまいます。

病院(獣医師)側にも責任があったということになれば、飼い主に対して、賠償義務が発生します。
ただ、動物の場合、法律上「物」扱いとなるので、損害賠償金の計算方法が人間とは大きく変わってきます。

今回は、ペットの死傷による損害賠償の範囲について、ご説明します。

1.ペットは法律上「物」となる

まず、ペットは法律上「物」扱いとなります。ここが、人間とは根本的に異なります。
物なので、基本的に「時価」で評価されますし、「物」であるペット自身による慰謝料請求は認められません。
また、ペットはお金を稼ぐ手段ではないので、通常のペットの場合、将来の逸失利益や休業損害は認められません。

ペットが死傷したときの賠償金は、ペットが負傷したときと死亡したときで異なるので、以下では分けて解説します。

1-1.ペットが負傷した・病気にかかった場合

まずは、ペットが負傷したり病気にかかったりした場合の賠償の範囲についてです。動物病院で、処置の失敗によってペットの病状が悪化したり、後遺症が残ったりすることがありますし、預かっている間に感染症にかかったりすることもあります。そのようなケースでは、病院(獣医師)に過失があれば、飼い主に対する賠償が必要となります。

●治療費
ペットが負傷したり病気にかかったりすると、治療が必要となります。治療費は、損害賠償の範囲に含まれます。

ただし、医療過誤によって生じた傷病に関する治療費であり、かつ、病院(獣医師)側の過失部分についての賠償となり、相当な範囲に限定されることが多いです。ペットの治療費は、健康保険などありませんから、自由診療であり、高額になることも多いです。必ずしも全額を支払う必要があるとは限りません。

また、飼い主との信頼関係があれば、病院を変更せずに、引き続き治療という行為で賠償することもできるでしょう(治療費を無償にする)。

●飼い主の慰謝料
次に、飼い主の慰謝料が認められます。ペットを家族の一員として大切にしている飼い主は、ペットに重大な後遺症が残った場合には大きな精神的苦痛を受けるからです。

もっとも、ペットが負傷したからといって必ずしも慰謝料が認められるわけではありません。なぜなら、ペットは基本的に「物」であり、物が壊れたからと言って一般的に慰謝料は発生しないと考えられているからです。

そうはいっても、ペットが歩けなくなったり排尿障害が起こったりして、重大な後遺症が残った場合には、飼い主に慰謝料が認められるケースもあります。

金額的には、数万円~数十万円の範囲内となります。

1-2.ペットが死亡した場合

ペットが死亡した場合には、以下のような賠償が必要となります。


●ペットの時価

まず、ペットは「物」扱いとなるので、事故前の「時価」を基準に賠償金を算定します。
時価というのは「今売却したら、いくらで売れるか?」という金額です。
たとえば、10万円で購入した直後のペットが死亡した場合には、10万円に近い時価となりますが、購入後1年、2年が経過してくると、価値が低下してきます。里親などになってもらってきたペットの場合には、時価は0円ということもありえます。

また、ペットのコンテストで評価を受けた経歴がある犬や猫、血統書付きの犬猫などの場合には、財産的損害が高額になるケースもあります。過去には受賞歴のある猫の時価が50万円と算定されたケースなどもあります。
そうでない普通のペットの場合には、購入後月日も経っているでしょうし、時価はほとんどないと認定される可能性が高くなるでしょう。

●飼い主の慰謝料
ペットが死亡したとき、飼い主の慰謝料が認められるケースが増えています。昔は3~5万円程度にしかならないことが多かったのですが、最近ではペットを大切にする人が増えていることや、ペットの癒し効果、飼い主の精神的安定に資する効果などに鑑みて、慰謝料が増額傾向にあります。10万円~50万円の支払いが認められることも珍しくなくなってきています。飼い主が複数いる場合には、人数分の慰謝料が認められることも多く、たとえば夫婦2人が飼い主の場合、それぞれに10万円ずつの慰謝料が認められて合計20万円となるケースなどがあります。

●葬儀費用
ペットが死亡したときには、葬儀を行う人が増えています。そこで、葬儀費用も賠償金の範囲に含まれます。

ただし、全額が賠償の範囲となるわけではなく相当な範囲に減額されます。

実際の事例では1~5万円程度の葬儀費用が認められているケースが多いです。

2.人間との違い

ペットが死傷したときの賠償金は、人間のケースとは大きく異なります。人間なら、本人の慰謝料が認められますが、ペットは物なので、ペット自身による慰謝料請求は認められません。また、人間なら休業損害や将来の減収分である逸失利益が認められますが、ペットの場合にはそういった賠償金もありません。

さらに、慰謝料や治療関係費、葬儀費用として認められる金額も小さくなります。たとえば人間の場合、葬儀費用は150万円まで認められますが、ペットの場合には数万円が相場です。

動物病院を経営する場合、ペットが死傷したときの賠償問題に備える必要があります。保険に加入するのも一つの方法でしょう。

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